なぜかゆくなる?皮膚の構造 « 皮膚のかゆみメカニズム徹底解剖

なぜかゆくなる?皮膚の構造


皮膚は身体の表面を覆い、外界からの様々な刺激から身体を守る役割があります。
その構造は0.1~0.3mmの細胞層からなる表皮と、2~3mmの線維芽細胞からなる真皮と、脂肪層などの皮下組織で形成されています。
表皮は、角層、顆粒層、有棘層、基底層の4層の細胞層でできており、免疫細胞やメラニン色素を生成する色素細胞もここに含まれています。
表皮は、古い細胞が「基底層」と呼ばれる最下層から押し上げられるようにして、約28日で入れ替わります。
そして押し出された古い層は、皮膚表面の皮脂や汚れ、埃と混じり「垢」「フケ」などとして剥がれ落ちていきます。

美容業界でよく「ターン・オーバー」と呼ばれているのは、この現象のことを指します。
分かりやすく言えば「新陳代謝」のことですが、これが乱れると、乾燥肌や肌荒れの原因になると言われています。

真皮には、コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質でできた線維、ヒアルロン酸などの高分子保水成分が含まれていて、肌の弾力や張りを作っています。
コラーゲンやヒアルロン酸を作り出す細胞が、真皮を構成する「線維芽細胞」です。

そして皮下組織である脂肪細胞は、皮下脂肪を構成しており、体温の維持、エネルギーの貯蓄、外界からの衝撃や圧力から身を守るクッションなどの役割を果たしています。

以上をまとめると、次のようになります。

●表皮:角層、顆粒層、有棘層、基底層の4層。28日で細胞が入れ替わる。
●真皮:線維芽細胞により構成。コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などを含む。肌の弾力や張りを作る。
●皮下組織:皮下脂肪を構成。体温の維持・エネルギーの貯蓄・外界からの衝撃や圧力から身を守る。

さて、かゆみが起こるメカニズムについては、実はまだはっきりとはわかっていません。
しかし最近では、表皮と真皮の境目にはかゆみを感じる感覚器官(知覚神経)があり、その感覚器官にかきむしるなどの刺激が加わることによって大脳に伝わり、「かゆい」という感覚を起こすのではないかと言われています。
更に、刺激の一部が神経の末端に伝わると「神経ペプチド」という物質が出て、肥満細胞を刺激します。
すると、肥満細胞から「ヒスタミン」という化学物質が過剰分泌され、ヒスタミン受容体のたんぱく質と結合し、その結果アレルギー反応である発赤やかゆみなどの症状を引き起こすとも言われています。
これらのことから、例えば「垢やフケが溜まってかゆい」という場合は、本来なら28日周期で表皮から剥がれ落ちていくはずの古い細胞が剥がれ落ちず、身体の正常な反応としてそれを剥がそうとするため、それが刺激となってかゆみを感じているといえます。