皮膚のかゆみメカニズム徹底解剖

あせもの原因ベスト3


激しいかゆみを伴う皮膚の炎症として、名前が挙がる頻度が高いのが「あせも」ではないでしょうか。

あせもは、漢字で「汗疹」と書くことからも分かるように、汗が原因で起こる湿疹のことです。

皮膚には、体温調節のために汗を作り出す「エクリン腺」という器官があります。エクリン腺は全身に200~400万個あり、ここで作られた汗は汗腺を通って皮膚上に出て行きます。

しかし、汗腺の出口が何らかの原因でふさがれていると、皮膚上に出られなくなった汗が皮膚内に出てしまい、あせもを発症することとなります。

汗腺の出口がふさがれる原因には、大量の汗、垢、埃などがあります。

あせもの原因は、汗腺が詰まってしまうことです。

汗腺が詰まる3つの原因と症状の出方によって、あせもは3種類に分類されます。

過度の日焼け、または高熱などにより大量に発汗した後、汗腺が詰まることで膨張し、その圧力で皮膚内に溜まった水分が表面に押し出されて小さな水ぶくれを作るのは「水晶様汗疹」と呼ばれています。

主に顔や額、顎、首、胸などに直径約1~3ミリの、白っぽくて透明感のある水ぶくれができますが、一般的にイメージされるあせもと違い、赤みやかゆみは伴いません。

汗が引くと1~3日で治ります。

乳幼児に多く見られるものですが、大人でも高熱を出した時などには発症することがあります。

もっとも一般的に知られている「あせも」とは、「紅色汗疹」を指します。

これは大量の発汗により汗腺が詰まり、汗腺の周りが炎症を起こすため、熱感や激しいかゆみを伴う小さな赤い湿疹が出るのが特徴です。

高温多湿の環境下での労働をする人や、汗をかきやすい人、肥満体質の人、乳幼児などに多く発症します。

部位で言うと首や腋、陰股部、間接などの特に蒸れやすい部分、季節は特に夏場の6~9月頃に多く、汗をかくとチクチク、ピリピリとした感覚があります。

「深在性汗疹」は、「紅色汗疹」の症状が進んだものと考えるとよいでしょう。

これは先述の皮膚内部の表皮・真皮に汗が詰まることで湿疹などが発生するものです。

このあせもは、少々注意が必要です。

紅色汗疹の赤い湿疹を放置することで悪化し、体温調節がうまくいかなくなると、青白い平らな湿疹が皮膚の深層部で発症し、体内に熱がこもって熱中症を発症することがあるからです。

全身の倦怠感や、めまいや動悸などを伴うことも多く、身体の広範囲に平らな発疹が出るのが特徴です。

これらのあせもの原因ベスト3は、まとめると次のようになります。

「水晶様汗疹」

原因:過度の日焼け・高熱などによる大量の発汗

症状:直径約1~3ミリの白っぽくて透明感のある水ぶくれ。赤みやかゆみは伴わない。

出やすい部位:顔や額、顎、首、胸など

なりやすい人:乳幼児に多いが、大人も高熱を出した時に発症することあり

「紅色汗疹」

原因:大量の発汗による汗腺周囲の炎症

症状:熱感や激しいかゆみを伴う小さな赤い湿疹

出やすい部位:首・腋・陰股部・間接など、蒸れやすい部位

なりやすい人:高温多湿の環境下で労働する人、汗をかきやすい人、肥満体質の人、乳幼児など

「深在性汗疹」

原因:紅色汗疹の赤い湿疹が悪化し、表皮・真皮に汗が詰まる

症状:青白い平らな湿疹

出やすい部位:皮膚の深層部、身体の広範囲に及ぶ

なりやすい人:紅色汗疹と同様

あせもは悪化すると、二次感染や膿皮症を起こすこともあります。また、強いかゆみにより、不眠や食欲不振となることもあります。

治療としては、もっとも大切なことは汗を洗い流して清潔にすることです。

しかしあまりにかゆみが強い場合は、かきむしって二次感染を起こしたり、悪化させてしまうことなどを防ぐために効果的な薬もあるので、我慢せずに皮膚科専門医に判断を仰ぐことをお勧めします。